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小屋の中で盗んだ物を確かめていたフーケは舌打ちしていました。 「剣の方は珍しい事は珍しいが闇で売るにはちと無理だね・・・破壊の杖は使い方がわからないし・・・壁の事といい予定外な事ばっかりだよ」 暫く思案したフーケは、学院から教師連中をおびき出して破壊の杖の使い方を探る事に決めました。やれやれといった表情で小屋の外に出ると遠くから風竜が飛んでくるのが見えます。 「ちっ、学院のガキ達かい!!もう追ってくるとは・・・破壊の杖の使い方も知らないだろうし・・・仕方がないここは死んでもらうしかないねぇ」 そう呟くとフーケは森の中に身を隠すのでした。 追跡していた三人はシルフィードから降りて辺りを見回していました。 「この辺りで見失ったのよね・・・ってあの小屋・・・」 ルイズが森の中にある木こりの小屋を見つけました。全体的に何年も使っていないようなツタが生い茂るボロボロの小屋でした。 「あんな何年も使ってないような小屋がどうかしたの?」 キュルケがあきれたように言いますが、タバサが小屋のドア付近を指差して言います。 「使用感がある」 「そう、ドアの周りだけツタがないのよ」 タバサとルイズの言葉を聞いてキュルケは驚きながらドアを見て納得しました。 タバサは元々状況判断と観察力に優れているのは友人として知っていましたが、そのタバサに優るとも劣らないルイズの観察力に正直吃驚していたのでした。 ルイズの観察力が高くなったのは無口で少々変わったおとーさんを知ろうとしていた賜物でした。 それはさておき、小屋の中の確認をすると言う事で相談していた三人でしたがキュルケがフレイムに確認させに行くと言い出しました。 「キュルケ大丈夫なの?」 「フレイムと感覚共有出来るから小屋の中を私が見るのと同じだし。フレイムなら身体もシルフィードほど身体も大きく無いし・・・フーケに見つかったら外に出てきた所を私たち三人で叩く。良い考えでしょう?」 タバサは少し考えましたがキュルケの案で行くことにしました。ルイズはキュルケの案に少し抵抗がありましたが他に良い考えも無かったのとタバサがキュルケの案に乗ったので渋々了解するのでした。 フレイムがゆっくり静かに小屋に近づいてツタの間から窓を覗いて中を確認します。ルイズとタバサが周りを警戒していますが、キュルケが徐に小屋に向かい始めました。 「「え?」」 タバサとルイズが驚いてキュルケを見ます。そのまま小屋に行ったキュルケは中を覗き込むと首を傾げた後ルイズとタバサにこう言いました。 「誰も居ないわよ~」 盛大にずっこけたルイズとタバサは行く前に教えなさいと抗議しましたがキュルケは笑ってごまかしていました。 特に罠とかも無いようなので小屋を三人で探すと拍子抜けするくらいに宝物庫から盗まれた物が出てきました。とりあえず小屋から外に出て確認すると、一つは金属で出来た筒状のアイテムもう一つは剣でした。 「この二つかしら??」 ルイズはそう言いながら剣を抜いてみるのでした。 「何これ・・・錆だらけでボロボロじゃない!!」 「うるせ~娘っこ!!剣を見かけだけで判断するんじゃねぇ!!」 キュルケの台詞に突然剣が怒鳴りました。 「インテリジェンスソード」 タバサの一言で吃驚していたルイズとキュルケは納得しました。 「それよりも、盗賊追ってきたんだろ?なら気をつけな!!奴は近くにまだ潜んでるぜ」 剣がそう言うか否か、近くの地面が盛り上がり土のゴーレムがまた現れました。 突然の出現に驚いた三人は闇雲に魔法を唱え攻撃しましたが土のゴーレムはビクともしません。 それを見たタバサが冷静に状況を判断して「撤退」を告げ、キュルがケフレイムには森の中へ一旦隠れるように支持して破壊の杖を持ってタバサとシルフィードに向かいました。 「ルイズ何やってるのよ!!」 シルフィードまで来たキュルケがルイズが居ないことに気がついて振り返ると一人剣を背負って土のゴーレムと対峙していました。 「き、貴族が敵に背を向けるなんて出来ないわ!!それに、おとーさんのやられた仇取らないと」 ルイズは剣を抜くと土のゴーレムに切っ先を向けます。しかし、そんなルイズに剣が語りかけます。 「娘っこの気概は感心するが・・・俺を扱う事は出来ねぇ。一旦引いても貴族としての誇りは失わねぇ」 「そんな事言わないでよ!!魔法が使えなくても私は立派な貴族になりたいの・・・お願い力を貸して・・・」 ルイズは涙を流しながら剣に語りかけます。 「無理なんだ、使い手じゃなきゃ俺を持ってもどうしようもないんだ・・・悪い事はいわねぇ。一旦引くんだ!!」 「嫌嫌っ!!私が土のゴーレムを倒すの・・・だから・・・助けておとーさん・・・」 土のゴーレムがルイズの目の前で右腕を振り上げました。 「助けて!!おとーーさーーーーん!!!!」 ルイズの叫びも空しく土のゴーレムの右腕は振り下ろされ地面に叩きつけられてしまいました・・・・
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ルイズ う←誰かが朗読した動画。 アニメ「ゼロの使い魔」のメインヒロインの熱狂的ファンのコピペ、下の羅列がそのコピペ。 ルイズ!ルイズ!ルイズ!ルイズぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!! あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!ルイズルイズルイズぅううぁわぁああああ!!! あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん んはぁっ!ルイズ・フランソワーズたんの桃色ブロンドの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!! 間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!! 小説12巻のルイズたんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!! アニメ2期放送されて良かったねルイズたん!あぁあああああ!かわいい!ルイズたん!かわいい!あっああぁああ! コミック2巻も発売されて嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!! ぐあああああああああああ!!!コミックなんて現実じゃない!!!!あ…小説もアニメもよく考えたら… ル イ ズ ち ゃ ん は 現実 じ ゃ な い?にゃあああああああああああああん!!うぁああああああああああ!! そんなぁああああああ!!いやぁぁぁあああああああああ!!はぁああああああん!!ハルケギニアぁああああ!! この!ちきしょー!やめてやる!!現実なんかやめ…て…え!?見…てる?表紙絵のルイズちゃんが僕を見てる? 表紙絵のルイズちゃんが僕を見てるぞ!ルイズちゃんが僕を見てるぞ!挿絵のルイズちゃんが僕を見てるぞ!! アニメのルイズちゃんが僕に話しかけてるぞ!!!よかった…世の中まだまだ捨てたモンじゃないんだねっ! いやっほぉおおおおおおお!!!僕にはルイズちゃんがいる!!やったよケティ!!ひとりでできるもん!!! あ、コミックのルイズちゃああああああああああああああん!!いやぁあああああああああああああああ!!!! あっあんああっああんあアン様ぁあ!!シ、シエスター!!アンリエッタぁああああああ!!!タバサァぁあああ!! ううっうぅうう!!俺の想いよルイズへ届け!!ハルゲニアのルイズへ届け!
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「ドラゴンクエストモンスターズ+」よりスラおを召喚。 ゼロのルイズと魔物の勇者-01 ゼロのルイズと魔物の勇者-02 ゼロのルイズと魔物の勇者-03 ゼロのルイズと魔物の勇者-04 ゼロのルイズと魔物の勇者-05 ゼロのルイズと魔物の勇者-06 ゼロのルイズと魔物の勇者-07 ゼロのルイズと魔物の勇者-08 ゼロのルイズと魔物の勇者-09
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前ページルイズの魔龍伝 8.品評会、その裏で 澄み切った朝の空気はゼロには涼しいぐらいであった。 広がる平原の中、抜き身のデルフリンガーを構え相手と相対するゼロ。 「相棒…次の一撃で決まるな」 「あぁ」 涼しい空気の心地良さも、顔を伝う汗の感触も今のゼロにはいらない。 その全神経を目の前に集中させ全ての意識を相手へと収束させる。 一秒が一時間にも感じられるような時の流れの中、先に動いたのはゼロであった。 「うぉぉ――――――――っ!!!!」 デルフリンガーを振りかざし相手へと飛び掛るゼロ、錆の残る刀身が朝日を受けて眩い光を放っていた。 ……… 景気のいい音と共に最後の薪が綺麗に真っ二つに割れた。 「うりゃぁ!」 すかさず二撃目を加え、綺麗に二等分された半円の薪がさらに半分になり四等分されたのであった。 ゼロの後ろには今朝から割った薪がうず高く積まれている。 「よし、これで今日の分の薪は用意できたな」 「相棒ォ~…」 割った薪を手早く縄で括っているゼロに悲しげな声でデルフが語りかける。 「俺っちは薪割り用の鉈とか、オンボロになったから薪割りで余生を送る斧じゃねぇのよ? 国を襲い民を苦しめる凶悪な魔物とかさ、その力で破壊を巻き起こす悪のメイジとかささ…… もっと斬るべき相手ってのがいるんじゃねぇのかって話よ!」 「ふむ……遠くの山にかさ雲がかかっているな。 そのうち雨が降るとなると、シエスタに言っておいたほうが良さそうだな」 その悲しい語りも何処吹く風、ゼロは空を仰ぎ見て天気の事を気にかけていた。 「聞いてよ俺っちの話!!」 「あぁスマンスマン、聞いてるよ」 「じゃあ分かって剣たる俺っちの叫び!!」 まとめた薪を背負い、デルフリンガーを鞘に収めてヴェストリの広場を後にしながら ゼロはデルフリンガーの訴えを聞いていた。 「今日はお前を使って薪割りをやってみたが、思った程切れ味は落ちて無いな。 これなら十分あの鉄剣とタメを張れるぞ、良かったなデルフ」 「じゃあ斬ろうぜ相棒!西へ東へ相手を求めどこまでもっ!」 「それじゃあお前が何者なのか、どうして外見を分からなくしていた俺を人じゃないと見破ったのか、 そしてお前の言う“使い手”とはなんなのか、正直に話してもらわないとな」 「え、え~っとだな…」 「やっぱり忘れてて思い出せねぇや!悪ぃな相棒!!」 「なら駄目だな、諦めろ」 「くぅっ…ひでーやもう…」 この小うるさい剣が来て二日、ゼロとデルフリンガーの間にこんなやりとりが度々あった。 何がしらあるとはゼロも感づいてはいるものの肝心のデルフリンガーがこんな調子なので ゼロの疑問は一向に解決していなかったのだ。 「あっ、あの風竜とかデケェしちょうどいいぜ相棒!! ちょっとぐれぇ使い魔が減っても問題ねぇや、やっちゃおうぜ!!」 「きゅ…きゅいきゅいきゅいーっ!!??」 朝のひと運動なのか、先ほど森から飛んで来たシルフィードにとってその発言は寝耳に水であった。 荒げたような鳴き声になってゼロへと近寄るシルフィード。 「俺に何するんだぁー!!た、助けてくれ相棒ーっ!!」 「今のはお前が悪い、平和な世界の空を暫く満喫して来れば考えが変わるんじゃないかな」 シルフィードは器用にゼロの右肩鎧に刺さっているデルフリンガーの柄を咥えると、それを引き抜き そのままデルフリンガーと共に再び空へと飛んでいった。 「おーいっ!それは俺の武器だから壊さない程度に遊べよーっ!!」 朝日が眩しい青空に、ゼロの声とデルフリンガーの悲鳴ががこだました。 一方のルイズはというと、まどろみの中夢を見ていた…… またルイズは黒い龍に乗って雷雲の中を突き進んでいる。 「まただ…私は何処へ行くの…?」 行き先も分からずそのまま飛び続けていると雷雲の向こう側が光を放った。 それは段々と輝きを増しながら、形を表しながらこちらへと近づいてゆく。 龍、それは三つ首の黄金の龍だった。 黒い龍に乗ったルイズの目の前へとやってくるとその三つ首龍は悠然と語り始めた。 「少女よ…目覚めるのだ…“聖なる心”に……」 「聖なる心?」 「正義の為に…怒れ…その心……雷……剣に……力…を…与………」 「良く聞こえないわ!あなた、何て言ってるの!一体誰なの!?」 「我…名……スペリオ…ル……」 しかし次第にその三つ首龍の輝きは失せ、その実体も透け始める。 「何者…干渉………少女よ……聖龍の……みちび…」 「ちょ、ちょっと!勝手に喋って勝手に消えるって何なのよ!」 「スペリオル!」 その言葉と共にルイズはベッドから跳ね起きた。 外から鳥のさえずる声が聞こえ、窓から差し込む朝日が部屋を柔らかい光で満たしている。 「夢?」 寝起きのぼんやりした頭脳が先ほど見ていた夢を反芻する。 しかし、意識が覚醒するにつれ段々と見ていた夢の内容を詳細に思い出せなくなった。 覚えているのはスペリオルという名の黄金の龍が自分に何かを語りかけて来たという事だけ。 「…変な夢」 そして、いつものように起きて身支度をするルイズであった。 「品評会?」 「そう、今日は二年生が新しく召喚した使い魔をお披露目する会があるのよ。 近郊の貴族や城から王族が来る由緒正しい行事なの。もちろんガンダムも出なきゃいけないわよ」 「俺の剣は見せ物じゃない、そういうのは俺抜きで勝手にやってくれ」 「何よ、アンタは私の使い魔なんだからケチケチしてないでおとなしく出なさい! あの凄い雷を出せば絶ッ対に優勝するわ!ご主人様の名誉を回復するいい機会なのよ!」 「断る!つまらん欲の為に振るう剣は無い」 ゼロと共に朝の食堂へ向かう最中の出来事であった。 一部生徒が集まった決闘よりは全校行事の品評会ならより多くの人間に認めてもらえると ルイズは熱心にかつ一方的にゼロを説得していたものの、とうのゼロはそういう理由で雷龍剣を見せるのを嫌い けんもほろろにルイズをあしらい「出ろ」「出ない」とルイズと言い争いになっていた。 「なーんじゃなんじゃ、朝からつんけんしとると朝食もまずくなるぞい」 「お、おはようございますオールド・オスマン!」 「あぁじいさんか」 言い争いをしているルイズとゼロの後ろからすっとオスマンがやってきた。 突然やって来たオスマンに慌てて挨拶するルイズと、その姿を認めても慌てる事無く挨拶を交わすゼロ。 「ちょっと!オールド・オスマンはここの学院長なんだからちゃんと挨拶しなさいよ! 申し訳ありませんオールド・オスマン!」 ゼロの後ろに回って無理やり礼をさせようとゼロの頭を押すルイズの姿を見て微笑ましくオスマンは語りかけた。 「よいよい、その品評会の話じゃが朝食の後にワシの所へ来てくれんか?」 「品評会は…出なくていいん……ですか……」 「うむ、ゼロガンダム殿は何せこの世界では例外的な外見と能力を持つからの。 王族や近郊の貴族が集まるあの場で能力や姿を晒せば、アカデミーが動く可能性もある。 ミス・ヴァリエールや、そこは承知してくれんか?お主とてゼロガンダム殿が連れて行かれるのは不本意じゃろう?」 朝食後の学院長室、ルイズとゼロの目の前には机に腰掛け頬杖を付いたオスマンがいた。 「これはまた物騒な話題だな」 「そうとも、王立の研究機関ではあるがその研究のためには手段を選ばない連中じゃ。 ゼロガンダム殿ほどの手錬の者なら彼奴等にやられはせんとも、手に入れるためなら何をするかは分からん」 残念な顔をするルイズではあったものの、アカデミーが絡む可能性があるとなると反論のしようが無い。 ルイズもアカデミーの怖さは噂で聞き及んでいるが、何より苦手な長姉がそこに勤めているのが一番恐ろしかった。 ゼロを捕らえようとするならまずこの長姉が飛んで来るに違いない。 「分かりました…私達はその間どうしたらいいでしょうか?」 「ゼロガンダム殿を品評会の間姿を見せないようにするだけでええ。 ミス・ヴァリエールは品評会に出席しても良いのじゃが、まぁ使い魔がいない以上 やる事もなかろうから欠席でもええわい。教師達にはミスタ・コルベールを通じてワシから上手く言っておく」 「しかし…私も一応公爵家の娘です、出ないとなると実家の方にも話が及んで何か迷惑が……」 「ほっほっほ、なーに心配はいらんて。今はアンリエッタ女王陛下がゲルマニアへ訪問しとる最中じゃ。 主要な王族はそっちに出払っとるし、話題もそっちの方にしか関心がいかんじゃろ」 その言葉を聞いたルイズの顔が少し暗くなった。 「アンリエッタ王女が…ゲルマニアへ……ですか?」 「うむ、じゃから今年の品評会に女王陛下は出席せん。今年は幾分静かに会が進行するじゃろなぁ」 魔法学院中央の本塔と、それを中心とした正五角形の頂点に位置する五つの支塔。 その支塔の区切る一角に置いて使い魔の品評会は開催されていた。 注目の集まる壇上にいるのはキュルケとフレイムである。 「フレイム!」 「きゅる!」 キリッとした声でフレイムを呼ぶとキュルケと同じ様に短く、力強く鳴いたフレイムが炎を吐いた。 口を閉じた状態で放たれた為わずかに隙間のある口の両端から勢い良く炎が噴出する。 しかしそれは前へ向かって絡み合い、まるで二重螺旋のような軌跡の炎を描いた。 「はいっ!」 キュルケが再びを掛け声を掛けると螺旋状の炎がぐねぐねと動きハートの形へと変化していった。 この炎には観客や招待された貴族からも拍手が起こっていた…が いちいちキュルケが動いたりポーズをとるたびに彼女の胸が揺れていたので フレイムというよりはキュルケに拍手しているような者もちらほらといた。 オスマンに至ってはスタンディングオベーションという始末である。 しかし、その隣にはいつもいるはずの秘書であるロングビルの姿は無かった。 続いて現われたのはギーシュである。 しかし壇上には彼一人だけであり使い魔の姿はどこにも見当たらない。 一人立った彼は生徒達観客へ素早く視線を滑らせ、一人の女生徒の姿を見つけ出す。 「見てるかいモンモランシーッ!!今日の舞台は君に捧げるよぉ~~ッ!!!」 そう声を張り上げモンモランシーのいる方へと自分の杖でもある薔薇の造花を向けるギーシュ。 あちこちから失笑がこぼれる中、そのモンモランシーはというとすっかり顔を赤くして強張った表情をしていた。 「あンの…馬鹿…っ!」 「フヒヒお熱いねぇモンモランシー」 「うるさいわね微笑みデブ!」 「はがっ!」 丁度モンモランシーの隣にいたマリコルヌがからかったが、モンモランシーが即座に その顔面に肘鉄を打ち込んだ。 「さて…では僕の使い魔をご紹介しましょうか………ヴェルダンデ!」 その言葉と共に壇上手前の地面がぼごっと盛り上がり、そこから何かが勢い良く跳ね出してきた。 まるで川魚が水面から跳ね上がるようである。 ギーシュがレビテーションを細かくかけながらそれを上手く壇上に落ちるように調整すると 重量のある衝撃音をさせながらそれは壇上へと落下した。 「も゙っ」 それは、1メートルほどの大きなモグラだった。鼻をヒクつかせながら静かにひと鳴きする。 「ジャイアントモールのヴェルダンデです!以後、お見知りおき願います事を!」 「あー…自己紹介はそれぐらいにして、使い魔の技巧を見せてくれんかね?」 「技巧?僕のヴェルダンテはその存在そのものがまさに始祖ブリミルの作りたもうた精緻な技巧なのです! いいでしょうかオールド・オスマン、この毛並みはまさに乙女の持つ艶やかでいてコシのある髪そのもの! 並みいる土を掻き分け突き進む事の出来るこの手は大地に根ざす力の象徴! そして見てくださいこのつぶらな瞳!純粋なジャイアントモールの心を写すようではありませんか!」 オスマンに、いや、この会場にいる者全員に伝えようと声を張り上げつつ手を振りつつ ヴェルダンテの魅力を語るギーシュ、よもやその勢いはそう止まりそうに無かった。 「馬鹿…あれは本当の馬鹿だわ…」 「ゲコ」 教師達によるレビテーションで使い魔共々壇上から強制的に下ろされるギーシュを見ながら モンモランシー、そして手の上にちょこんと乗っている彼女の使い魔であるカエルのロビンは共に 心底飽きれていた。 同時刻、品評会を行っている区画の隣の区画…の片隅 「ファイアボール!」 呪文を唱えるルイズの振るう杖が椅子の上に置かれた石ころに向いた瞬間、石ころが炸裂した。 幸い、シュヴルーズの授業でやった時よりは十二分に距離はとっており 風上に立って行ったため立ち上る黒煙もルイズとは逆の方向へと流れて消えていった。 横に山と積んである石の一つを手に取るとまた椅子に置きファイアボールとは違う呪文を唱える。 「レビテーション!」 やはりその石ころも炸裂した。 「錬金!」 三回目の呪文も失敗し、とうとう台の椅子の方が耐え切れずに崩れてしまった。 「うぅ…基礎中の基礎の呪文でもやっぱり駄目じゃないのよ……」 「大丈夫ですよ、ヴァリエール様ならきっと上手く出来ます! ワインだってすぐ樽から出すよりも長い間寝かせておいた方が美味しいじゃないですか!」 換えの椅子を持ったシエスタがルイズの元へやって来る。 「言うのは簡単だけどねぇ……あと、そのヴァリエール様ってのこそばゆいから、ルイズでいいわよ」 「えっと…ル、ルイズ様…で」 「それも実家のメイドみたいで堅苦しいわね…ルイズさん、でいいわ」 「分かりました…えー…ルイズさん」 「うんうん」 しっくり来たといわんばかりの顔でうなずくルイズ。 「でも、メイドの仕事もあるのに手伝わせちゃって悪い気がするわね」 「いえ…それなら私の仕事を引き受けてくれたゼロさんに…」 「いいさ、彼女がしたいって言ったなら俺も異を唱えんよ」 そう言っているゼロは、本来やるべきシエスタの代わりに洗濯物であるシーツを干していた。 朝と違い、右肩鎧のデルフリンガー以外にも腰にも買った鉄剣を差している。 ゼロとしては何か知っているような素振りをしているデルフリンガーが気になるのだが 『私がお金を出したんだから、そんなボロ剣じゃなくてこの私の選んだ鉄剣を使いなさいよ』 とルイズが頑として主張するので彼女と居る時は腰に渋々差しているのである。 ちなみにこのデルフリンガー、今朝の事もあって洗濯物を干すゼロのこの様子には閉口気味であった。 「俺の相棒が…早くも遠ざかってゆく……くぅっ!」 「しかしルイズは出なくて良かったのか?俺があの場に居ないだけでいいってオスマンの爺さんも言ってたのに」 「いいわよ、やる事ないし女王陛下も来ないんだったらわざわざ出る必要なんて無いわ。 だからこうやって魔法の練習をしてるんじゃないのよ。さ、もう一回やるわよ」 ルイズはまた石ころを椅子に置き、呪文を唱え始めた。 更にそのまた隣の区画 ここには本塔の前に佇んでいる何者かを除いては誰もいない。 その何者かは誰か分からないぐらいに目深にを被り、本塔の壁に手を当てていた。 「材質こそ普通の煉瓦だけど…宝物庫のある階だけは念入りに固定化が掛けられていた…。 スクウェアクラスの固定化を多重にかけてちゃあ錬金で破るのは無理…とすると」 懐から杖を取り出すと呪文を唱え、自分の立っている地面へ杖を向けた。 「物理的に破壊か…でもこの壁、馬鹿にぶ厚いのよねぇ」 地響きと共に、立っている地面が隆起していきそれは巨大な土の巨人――ゴーレムを形成した。 「ま、三獣の武具の為、とにかくやっちゃいましょうか!」 ゴーレムの握り拳が、唸りを上げて宝物庫の壁へと激突した。 前ページルイズの魔龍伝
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前ページ次ページ仕切るの?ルイズさん 春――ここに悩める女生徒が一人 「うーん………」 「どうしたの? そんな顔をして。」 「あ、おはようキュルケ。 いや、昨日私が召喚した使い魔の事なんだけどね………」 「ああ、あの四角い形をした使い魔ね。 ……ひょっとして何かすごい能力とか見つけたとか?」 「いや、あの憎き使い魔をどう煮ようか、どう焼こうか、どう蒸そうか………って考えてたらいつの間にか朝になっちゃって………」 「………それは大変だったわね。」 時はサモン・サーヴァントの儀式の翌日。 つまりキュルケが昨日召喚したばかりの使い魔を連れて朝食に向かう途中でクラスメートのルイズに遭遇したのである。 「ところでさ」 キュルケが突然ルイズに話題を振る。 「あなた……何か忘れ物とかしてないかしら?」 「えっ?いきなり何言い出すのよ。 私が忘れ物なんてするわけないじゃない。」 「つまり、その………」 「なっ、何よ。そりゃいつもよりぼーっとしてるかもしれないけど、私は忘れ物なんかしてないわよ! 本当よ!」 珍しくキュルケが言葉に躊躇していたのでルイズはいささか動揺していた。が――― 「じゃああなたのその格好はファッションなのよね?」 なぜか室内に冷たい風が吹いた。いつもより下がスースーした。 (あああああああーーーーーー!!!!!私、スカート履いて無い! どうりで下がスースーすると思ってたら!) 「××××恥ずかしぃーーーー!!!!」 「ルイズ………あなたが何を言っているのかあたしにはわからないわ………」 「……………」 「あっ、タバサ。おはよう。」 キュルケの挨拶を軽くスルーしたタバサは、 目の前のルイズの姿を見て一言。 「若手芸人?」 「ウケ狙いでも、罰ゲームでもないわよっ!」 むしろその方がまだマシなんじゃ………と思ったが口には出さないキュルケであった。 「あんた誰?」 「おう!俺の名前はモロヤマ1号だ! 文部科学省が生み出したラララ科学の子なのさ! もっと俺の事について知りたかったら『10万個』と10k 「ミスタ・コルベール! 今すぐこれを私の魔法で破壊します!」 「おいおい、いきなりこれ扱いなんて酷いぜセニョリータ。 これから俺はお前の使い魔になって生着替え見てはぁはぁしてやるからさ。」 「誰があんたを使い魔にするって言ったのよ!」 時は遡って1日前の春の使い魔召喚の儀式の時である。 他の2年生は難無く使い魔を召喚し、ルイズも失敗はしたが召喚に成功した。 それが、顔がパソコンのモニターの形をしていて耳には高性能っぽい何かが備え付けられていて首から下は学ラン姿のロボット、モロヤマ1号だった。 「ミス・ヴァリエール。これは伝統なんだ。 たとえ何かの臓器であっても黒タイツを履いた私そっくりのおっさんであったとしても契約が成立する。もちろん、これも例外ではない。」 「お前もこれ扱いかっ!」 かくしてルイズはモロヤマとコントラクト・サーヴァントの儀式を行った。 「なんでそこまでして俺との契約を嫌がったんだ?」 「だって………」 ルイズは頬を赤く染めてぽつりと本音を漏らした。 「契約したらあんたの馬鹿がうつりそうで………」 「うわっ、なんて失礼な。」 そして呆然としていた生徒達に向かってモロヤマはこう言った。 「お前達! 俺が超美少女ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールとチューしたこの唇と間接チッスする権利を買うとしたらいくら出す?」 「いっ、いきなり何言い出すのよあんたは!」 「全くだ。僕たちを馬鹿にするのにもほどがある。」 そう突っ掛かってきた男子生徒の名前はギーシュだった。 「そうよ! いくら男子生徒が馬鹿だからって得体の知らない何かとキスするわけないじゃない!」 「そうだよ! 間接キスと言えばラップ越しに決まってるだろうが!」 「あんた達怒るところはそこなの?」 キュルケの冷静なツッコミが飛んだ。 しかしルイズは自分の見通しの甘さに気付いていなかった。 一つは、馬鹿は自分だけでなく学院の皆にうつってしまっている事。 もう一つは馬鹿だけでなく変態にもなっている事―― 前ページ次ページ仕切るの?ルイズさん
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コダマ名 HP 攻撃 防御 特攻 特防 速度 合計 属性1 属性2 攻撃属性 弱点 耐性 スキル1 スキル2 必要アイテム ちびルイズ 85 90 70 20 60 55 380 地 - 地風 水樹氷 毒岩雷 通りすがりの魔界人 - ルイズカード Hルイズ 125 100 95 50 85 75 530 地 風 地風 水氷 闘毒虫雷地 通りすがりの魔界人 夢想時空 祝福の霊珠 ちびルイズ Hルイズ スキル 1.通りすがりの魔界人(Lv25習得) 混乱しません。 2.夢想時空(Lv50習得) 怯みません。 スペル スペル名 属性 分類 威力 命中 消費 詳細 ちびルイズ Hルイズ 白銀の車輪 地 物理 60 100 0 30%の確率で、自分の速度が1段階上がります。 初期 初期 エオリアンスペース 風 物理 70 100 5 30%の確率で、相手の攻撃を1段階下げます。 15 15 魔界急行片道切符 地 物理 90 100 30 先攻で攻撃できます。 20 20 天使の羊数え歌 風 変化 - 75 15 相手を眠らせます。 レンタル限定 30 バーティカルホライズン 地 変化 - - 5 10ターンの間、状態異常と能力減少を防ぎます。交代しても効果は継続します。 - 35 幻想怪奇弾幕 風 物理 90 100 25 20%の確率で、相手を混乱させます。 - 40 黄泉比良坂強行突破 地 物理 120 100 30 与えたダメージの1/3、自分もダメージを受けます。 - 60 霊天停止 風 変化 - 100 100 相手を麻痺、凍結にします。 - 禁呪 カード効果 アイテム名 装備時効果 契約コダマ 入手(金額) 備考 ルイズカード スペル攻撃時、10%の確率で相手を眠らせます。 ちびルイズ 半吉印の福袋美月堂(500,000)
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autolink TH-0170 カード名:ルイズ 読み:るいず カテゴリ:キャラクター 属性:月 EX:月2 コスト:月 登場位置: ●●● ●●● AP:2 DP:2 SP:2 陣営:魔界 基本能力:なし 特殊能力: 魔界人[0] このキャラの参加していないバトル中に使用する。 このキャラを空き味方フィールドに移動する。 (1ターンに1回まで使用可能) 性別:女 レアリティ:C illust:鳥居すみ 月の1コスト全配置2/2/2。 EX1が結構多くなりがちな月にはありがたい1枚。 チャンプブロックをするだけでは因幡 てゐや、ミスティア・ローレライの方が優秀である。 が、特殊能力が優秀であり、内容はバトル中に使用できるジャンプのようなもの。 DFに出して置いて移動された時や、詰めでAFに移動して殴ることもできるのが強み。 相手ターンでももちろん使用することはできるが相手の攻撃宣言に対応して使うとは出来ないので注意。
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前ページ次ページ仕切るの?ルイズさん 「おーい!誰かこれをほどいてくれー!」 いつの間にか開け放たれていたルイズの部屋から男の声がした。 「あっ、あんたはルイズの使い魔! いったい何をやってるのよ!?」 「そんなことはどうでもいいからとにかくこれをほどいてくれ~」 中を見るとルイズによって亀甲縛りにされたモロヤマが呻いていた。 「あんた、自分の使い魔を亀甲縛りするなんて何考えてるのよ!」 「えー この縛り方結構苦労したのに。」 「いいからあんたも手伝いなさい!」 「……なんでルイズは亀甲縛りの縛り方を知ってるの?」 「それはルイズが人に縛られただけでその縛り方から解き方まで一瞬で理解する『縛りマスター』だからだぜ!」 「なんでそんな嘘をつくのよ!1回じゃなくて10回ぐらい縛られないとわからなかったわよ!」 「あんた10回も縛られたの!?」 朝食もそこそこに済ませて現在は授業の時間である。 使い魔は生徒と一緒に座ることを許されていないため近くの床に座ることになっている。 授業も半ばに差し掛かったときにふとモロヤマが呼びかけた。 「あのさあ……」 「何よ、今は授業中よ。話しかけないで。」 「パンツ丸見え」 「きゃあああああああ!!!!!み、みみ見るなああああああっ!!!」 「……になってる妄想を働かせるから俺には話しかけるな……って言おうとしたんだけどなあ……」 「あんた本当にルイズの使い魔なの?」 「ミス・ヴァリエール!!」 「はっ、はい!」 「授業中にそれだけおしゃべりに夢中なのでしたらこれをやってもらいましょうか。」 シュヴルーズ先生はルイズに石ころを金属に変える基礎錬金をさせることにした。 「先生、それだけはやめておいたほうが……」 「失敗を恐れていては何も変わりません。ミス・ヴァリエール、やってごらんなさい。」 「そうだそうだ。みんなに見せ付けてやるんだ。お前の中にある熱くてドロドロしたものを……」 「それは『お前の(カバン)の中にある熱くてドロドロしたもの(が中にあるクックベリーパイ)』のことでしょ! 誤解するような台詞を言わないでよ!」 ちゅどーん その結果ルイズは失敗した。モロヤマが邪魔をしたから気をそがれたせいで失敗したと思うことにした。 その後の教室の後片付けを二人でやっているときにルイズはふと問いかけた。 「ねえ、あんたならこういったのをすぐに終わらせることとか何か特殊なものとかはないわけ?」 「いや、そんなものはねーよ。だいいち、そんな事してもお前のためにならねえだろ。」 「まあそりゃあそうだけど……」 「昨日も言ったとおり俺が持ってるのは男子高校生……じゃなくて男子学院生の脳内を兼ね備えただけだからな。」 「ふうん……」 そうこう話をしているうちに掃除は終了した。やはりこういうのは一人よりも二人でやったほうが早い。 「ところでさぁ……男子ってこういうときはどんなことを考えてるの?」 「そりゃあ、 とりあえず目の前にいる女子を裸にしてそこに俺が介入する。 そして広い教室の中で二人っきりで掃除と称して『教室の前にお前の体をお掃除しちゃうぞ☆』とか言ったりしてあんなことやこんなことを……」 「死ねばいいのに」 ルイズはモロヤマと一緒に食堂に向かう途中、使い魔のことについて考えていた。 (あいつは確か契約したときに、顎のあたりにルーンが出てきたのよね……) ルイズの言う「顎」の部分とはちょうどディスプレイの下の部分にあたる。 ルイズははじめモロヤマに自分のパーツについての説明を聞いたのだが、ちんぷんかんぷんだったので結局人の体に当てはめて解釈している。 (そのルーンを見てコルベール先生は何か珍しそうに眺めてたような……気のせいだったかしら。) 「おい、ルイズ」 「何よ。あんたは私の使い魔なんだからいい加減人を呼び捨てにするのはやめ――きゃっ! 前を見ていなかったルイズは女子生徒のケティと話し込んでいたギーシュに正面衝突してしまった。 そしてギーシュのかばんの中身が散乱してしまい、それを慌てて拾うルイズとモロヤマ。 するとモロヤマが何かを見つけた。 「なんだこれ?」 モロヤマが拾い上げたのは別の彼女から貰った香水のビンである。ギーシュは大いに慌てた。 「あっ! そっ、それは…その……」 「それは毛が生えない人が早く生えるようにする為に開発された育毛剤『ケガハエ~ル』だな。」 「ちっ、ちがっ!………う、うん、そう、そうだ。これは散布すると毛が生えるものであって決して香水なんかじゃ……」 「そう、これを散布するとすぐに××毛が生えるんだよな。」 「そっちの毛かよ! っていうかそっちの毛ならもう生えてるよ!」 「もうボーボーなのか?」 「ああそうさ!俺はもうボーボーさ!毛の多さならそこらのメイジなんぞには負けない自信があるね!」 「ふん!お前なんて俺の××毛のボーボーさにたまげるなよ! 言っとくけどな、俺の××毛の多さは北関東の男子高校生には負けない自信があるね!」 「なんだ、使い魔風情が俺と勝負か? 受けてたとうじゃないか!」 なんだか変な方向にそれていくギーシュとモロヤマ 「あの……」 「行こっか……部屋まで送るわ。」 「はい……」 ルイズはケティと一緒にその場から立ち去った。 「で、勝負はどうなったの?」 「5本差の僅差で勝ちはしたものの見た目ではほぼ同じだったからなあ。 最後は互いを認め合い友情を育むことができたのさ。 そうそう、その戦いに立ち会っていた観客からは盛大な拍手が送られたぜ。」 「はあ……」 そういえば、さっき広場の方からなにやら大きな声が聞こえてきた気がする。 よくわからないが結果的にギーシュとモロヤマは親友になることができたようだ。 「ところでさあ……」 モロヤマはここにきて一番の疑問をルイズにぶつけた。 「この学校って生徒会とかそういうものはないのか?」 「……え?」 前ページ次ページ仕切るの?ルイズさん
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ここは、トリステイン魔法学院の第一演習場。穏やかかな春の気候ででしたが、そろそろ夕暮れに差し掛かり少々肌寒くなってきました。 生徒たちは、羽織っていたマントを体に巻きつける様にしながら無言で待っていたのでした。 話は少しさかのぼるりますが、今日の午後から二年に進級した生徒たちによる「サモン・サーヴァント」が行われていました。 今後の魔法使いとしての一生を決めるといっても過言ではない重要な儀式なのでした。 生徒たちの殆どが成功を収め「コントラクト・サーヴァント」 も済ませることが出来ていました。一人の例外を除いて・・・・ 一人の例外とは桃色の髪をした少女の事でしたが、この少女」同じ事を何十回となく繰り返しているのです。 詠唱→爆発→失敗→詠唱→爆発→失敗→詠唱→爆発→失敗→詠唱→爆発→失敗・・・・ 「目の前繰り広げられるある少女の行動にそろそろ飽きてきていた。」 これは、一人の例外を除いた生徒・教師全員の心理とも言うべきものでした。最初の頃は嘲笑や冷やかし等を送っていましたが回を重ねるごとに流石に黙ってしまったのでした 頭が涼しげな中年の教師らしき男性が少女に声をかけます 「ミス・ヴァリエール、そろそろ日も暮れてきました。サモン・サーヴァントは明日やり直す事として、今日の所は魔法学 院に戻りましょう」 「コルベール先生、後一回だけ・・・どうか後一回だけ挑戦させてください」 顔も服装も泥や煤だらけとなった少女は、やや涙目になりながら嘆願したのでした。 教師らしき男性は少し考えた後 「わかりました。ミス・ヴァリエール、落ち着いてからゆっくり集中してやってみなさい」 ルイズは教師に礼を述べるとゆっくり深呼吸し今までで一番の集中を始めるのでした 「諦めの悪さは私でも負けるかもね~」 褐色で豊満な胸を持ち赤毛の生徒が、先ほど自ら召喚したらしいサラマンダーを撫でながら呟いた 「タバサはどう思う?」 「興味ない」 自分の背丈より長い杖を持つ幼く青い髪の少女はそっけなく答えるのでした 「全宇宙のどこかにいる私の僕となる者よ! 比類なき力を持つ使い魔よ! わたしは心より求め、訴える!! 我が導きに答えよ!!」 力が入ったためか少々変わった詠唱の後、轟音とともに盛大に広がる爆発。先ほどと殆ど同じ光景、違うのはその爆発の大きさと幽かに見える何かの影・・・・ 「おい、何か居るぞ」 「ゼロのルイズが召喚に成功したのか!?」 「そんなまさか・・・・信じられん・・・」 遠巻きに見守る生徒達の声など耳に入らない少女は(やったわ! あたしはやったのよ!! ついに召喚に成功し たんだわ!!!) 徐々に煙が晴れてはっきりとその姿が見えてきます。そこには奇妙なゴーレムと思しき白い何かが存在していました。 コルベールが唸りながら呟きます 「ゴーレムの様ですが・・・浮いている上に・・・持っているあれはほうき???」 確かに、白いゴーレムらしき者は宙に浮いていました。それだけでも珍しいのだがなぜかほうきの様な物を持っていた。さながら掃除をしているかの様なその姿。 「掃除するゴーレムを召喚するなんて珍しいや」 「流石はゼロのルイズ!!一味違うぜ」 召喚したものを見ながら、嘲笑する生徒たち。しかし、ルイズの耳には届かないのでした。 (宙に浮いてるゴーレムなんて結構レアかも。ほうきなんてこの際どうでも良いわ!はやくコントラクト・サーヴァントを済ませて使い魔にしなきゃ) ルイズはサモン・サーヴァントが成功したこと。宙に浮くゴーレムを召喚できたことの喜びでいっぱいだった。大急ぎでゴーレムまで駆けつけると更に驚くべき出来事が待っていました。 「わたくし、庭を掃いていました。しかし、どこまで庭かわかりません。わたくし・・・」 「あんた喋れるの???」 白いゴーレムの呟きを聞いたルイズは驚いて声をかけました (よくわからない事言ってるけど言葉も喋れるゴーレム・・・かなりいいわ!!) さらに喜びを増したルイズはささやかな胸を張り貴族の威厳をかもし出しながら質問をするのでした 「あんた誰?名前は?」 「おとーさんです」 「へ?」 さらに、白いゴーレムはこう続けたのでした 「クイズ。私は誰でしょう?」 「へ?」 「ヒント。サンタさんではありません」 ルイズは少し考えた後、 「お、おとーさん?」 「当たり」 白いゴーレムはどこから出したのか右手でベルをカランカランと嬉しそうに鳴らしていました。 ルイズは白いゴーレムの左手からほうきを奪い取ると 「あああ、あんた!!あ、あたしの事バカにしてるでしょ~~~~!!!」 と顔を真っ赤にしながら叫び白いゴーレムをペシペシ叩きながら追い回すのでした・・・
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前ページ次ページルイズ・キングダム!! 僕達小鬼~アナタだけについて行く~♪ 今日も~生まれる運ぶ戦うそしてぇ~たぁべぇらぁれぇるぅ~♪ 引っこ抜かれてぇ~戦ぁって~食べられて~♪ それでも私達アナタのためにぃ~つぅくぅしぃまぁすぅ~♪ 「何よこの歌?」 「小鬼王国国家だぞ!」 「まじで?」 ――100%ネタですよ―― <ルイズ・キングダム!!> 「新王国「古代路地裏連合小鬼同盟」の建国をここに宣言するぞー!」 元気一杯でクロビスがまたも宣言する。 結局レンタル小鬼で儲けたお金を使って、住居施設『貧民街』を建築する事になった。 早い話が、柵で囲って他の使い魔に襲われないようにするという、それだけの事だが。 場所はコルベール先生の研究室の隣。 ちなみに、この研究所は特殊施設『実験室』になっている。 「どうせなら『転職所』にしときなさいよコッパゲ」 ルイズは小声で悪態をついた。 最早『転職所』以外に目が行っていない状態だ。 十数年の間『ゼロ』と馬鹿にされ続けた鬱屈は伊達じゃない。 「いやはや、これで国民が食われる危険も減りますな」 大型バイクに乗って携帯電話を片手に安堵したように言うコルベール先生。 百万迷宮という場所は文化の程度や技術などについて、このハルケギニアと基本的には同程度か、あるいは劣るぐらいが平均である。 なのに、時々ありえないような技術レベルに発展していて、『乗騎』の大型バイクや『携帯電話』は普通に手に入る。 『器官車』とか言うナマモノが線路という鉄のラインの上を走っていたり、『機動戦艦』や人型決戦兵器を造ったり、 あげく『潜水艦』と『オニソプター』とが戦ってるのに巻き込まれたりもするらしい。 と、昨日小鬼達から話を聞き出していたコルベール先生が嬉々として語ってくれた。 嬉々としてというか超ノリノリで、ケータイいじりながら。メール打ちながら。 「ファンタジーなめんな」 メタなセリフで悪態をつくルイズ。 もうかなりヤサグレっぷりが進行している。 よく考えたら朝食もサラダしか食べずに、授業もボイコットしての建国作業だったので空腹なのだった。 ハラペコは人の心をかくも荒ませるのである。 閑話休題。 ついでなので『王宮』もオババの部下の転移魔法で研究室の隣に移転している。 やはり王国の施設は隣接している方が便利そうだし。 そうしてやっと建国がひと段落した頃には、もうお昼になっていた。 いや、もうと言っても、朝滅亡して昼に建国って言うまでもなく圧倒的ハイペースなのだけど。 ともかく、やれやれと肩を揉みながら一人食堂へ行き、遅めの昼食を摂っていると、 王宮で炊き出しをしていたはずのクロビスがルイズの方にやってきた。 「おいルイズ、良い匂いをやるぞ」 そう言ってぴぴっと綺麗な紫色の香水をルイズの手に塗るクロビス。 「ふーん、ホントに良い匂いね」 恐る恐るといった様子で匂いを嗅いで、意外に上品な香気にびっくりしながら言う。 気が付けば、他の小鬼達も片っ端から良い匂いになっていた。 食堂で給仕を手伝いながら、お互いの匂いを嗅いでホワーンと嬉しそうだ。 なんでも親切な人間が残飯をくれると言うので、恩返しに配膳の手伝いをしていたら拾ったと言う。 それをクロビスが皆に分けてまわっているようだった。 「ふーん、アンタけっこう良い王様してるんじゃないの」 「えっへん! もっとホメていいぞ!」 胸をはって言うので、ルイズは真っ白な髪の頭をグリグリと撫でてやる。 気持ち良さそうに目を細めてされるがままのクロビス。 普段は生意気だけど、こーゆー所は子犬みたいだ。 とかホノボノしていたら、突然食堂が騒がしくなった。 「どう言う事か説明してもらえるでしょうね、ギーシュ。 なんで私がプレゼントした香水を、この子達が使っているのかを」 「いいい、いや、おちついてくれたまえモンモランシー。 これはこの小動物が、僕が落としたのを勝手に……」 「おいギーシュ! モンモランシーの香水をプレゼントされたってのは本当なのか?」 「……ってコトは、二人は付き合ってるってコトじゃ?」 「そんな……ギーシュさま……やっぱりミス・モンモランシーと……」 「ご、誤解だよケティ! 僕はだだ、その」 「やっぱり! ギーシュ、あなたその娘と遠乗りに行ったってウワサは本当だったのね!」 「いやその、モンモランシー」 なにやら向こうの方で修羅場になっている様子。 しかし自称「愛でられる薔薇」のクラスメイトが女子と問題を起こすのはめずらしいほどの事でもない。 一年以上も同級生をやっていれば慣れるというもの。 ルイズは無視して食事の続きを……と、思ったのだが。 「…………香水? 小動物?」 会話の中に含まれた単語に気が付いてしまった。 ぎゃっとかぎゅっとか言う物音に慌てて振り向けば、ギーシュがケティとかいう下級生に平手をくらっている場面。 走り去る下級生を追う暇もあればこそ、モンモランシーにワインを頭からブッかけられた。 「あっちゃー……アレはマズいわよね……」 この先の展開を予測してルイズは頭痛を感じた。 落し物を勝手に使ったのだ。どう考えてもその小動物―――つまりクロビスが悪い。 ギーシュ・ド・グラモンはその事で黙っているような性格でも精神状態でもあるまい。 「おい、そこの小動物!」 案の定、茫然自失の呈から抜け出した途端、ルイズの使い魔を見つけて歩いてくる。 「ん? なんださっきの人間か。なんの用だ?」 「キミが勝手に僕の香水を使ったせいで、二人の淑女が恥をかいた。この責任、どうとるつもりかね?」 「落としたぞって教えてやったのに、お前が知らんプリしたんじゃないか。 いらないんなら勿体無いし使ってやったダケなのに、何で怒ってるんだ?」 使い魔の行動は主人の責任でもある。 自分が謝ろうと思ったルイズだったが、どうも何か話が食い違っていた。 「あれはっ! あそこで僕が香水を受け取ったら彼女達に恥をかかせる結果になったろう! だからワザとしらないフリをしたのだ! なのだから後から返しに来るぐらいの知恵を働かせたまえ!」 つまりフタマタがばれるから知らんプリをしたらしい。 これでは純粋にクロビスが悪いとも言い切れない。 だいたい自分で小動物呼ばわりしている相手に、そんな機知を要求するのが間違っている。 「なんだ、やっぱりお前のか。仕方ないヤツだな。のこりちょっとだけどホレ」 「あっ、ちょっ、クロビス!」 止めるヒマも無く机に飛び乗って、残った香水を全部ギーシュにふりかけるクロビス。 バシャリと音がするぐらいの香水がギーシュの頭を濡らす。 さきほどブッかけられたワインの臭いと交じり合って、ものすごい悪臭人間が出来上がってしまった。 「あっちゃあ……」 「けけけけけけけけ決闘だあぁぁぁ!!」 唖然とするルイズの前でギーシュがキレた。 クロビスに悪気はない。ギーシュの気持ちもわかる。 これは異種族間の悲しいディスコミニケーションの現場だと言えよう。 ルイズが頭痛を堪えている間に、クロビスは「なんだか知らんがケンカなら買うぞ」と言ってギーシュに付いて行ってしまう。 いくらギーシュがドットクラスのメイジとは言え、転んだだけで死ぬようなイキモノでは勝ち目など無い。 我に返ったルイズはあわてて二人の後を追ったのだけど、すでに広場では決闘が始まってしまっていた。 「僕はメイジだからこのゴーレムで戦うよ。よもや文句はあるまいね?」 「私は小鬼王だから小鬼を率いて戦うぞ。よもや文句は言うまいな?」 「なんだとぅ!?」 そして7体の青銅ゴーレムにワラワラと数十匹の小鬼集団が群がった。 「突撃ぃー!」 「「「「「「「「「「「「わーっ!」」」」」」」」」」」」 「うわっ、ちょっ、こっち来んな!」 クロビス率いる小鬼王国の精鋭部隊は雄々しく―――刺され踏まれ潰され斬られ跳ね飛ばされ、次々に戦死していた。 青銅の拳が一発軽く叩いただけで絶命する小鬼達。 ちなみにゴーレムが強いのではない。圧倒的なまでに小鬼が弱いだけだ。 「ああ……予想以上に勝負になってないじゃない」 無残に殺された小鬼王国の国民達がヴェストリの広場に転がる 芝生が真っ赤な絨毯のように染まっているのは全て小鬼の血だった。 広場に漂う血臭と小鬼の哀れな姿に、女生徒はギーシュに非難の眼を向け、男子生徒も流石に引いている。 いやもう、この蹂躙っプリ、屍累々っプリは流石にグロいとゆーか。 そして猛烈にある種の予感をルイズは感じ取っていた。 懐からマジックアイテム「王国管理シート」を取り出して覗き込むルイズ。 『「古代路地裏連合小鬼同盟」は魔術師ギーシュとゴーレム軍団との戦闘で人口5人になりました。 人口が宮廷の人数を下回ったため「古代路地裏連合小鬼同盟」は滅亡します』 ホラ、やっぱり。 そりゃあ、指導者より国民が少ない国なんて国とは呼べないに決まってる。 「うわーん、また滅亡したぁー! 生き残りは総員てったーい! 捲土重来を期してこの場は敗北を受け入れるのだー! おまえのカーチャンでーべーそー!!」 5匹だけ残った小鬼を引き連れて滅んだ王国の王宮へとスタコラ逃げてゆくクロビス。 逃げ足の速さだけは一級品だった。 あ、転んでまた一匹死んだ。 (凄いわギーシュ。アンタはたった一人で一つの王国を滅ぼしたのよ! まぁ野犬と同レベルな戦果だけど) 醒めた思考でギーシュに向かって称賛の念を送るルイズ。 お昼ごはんを食べてお腹はいっぱいなのに、なんだか午前中より荒んだ気分だった。 あと血臭でお腹の中の物を吐きそう。 「わは、わははははは! 何匹でもかかって来るがいい、下等生物ども!」 残されたのは勝利に酔うギーシュと血塗れのワルキューレ達。 うららかな春の日差しの下のヴェストリ広場はとってもジェノサイド。 ってゆーか、ギーシュもショックで壊れてないだろうか。 あまりの無益な流血に、食傷ぎみに散ってゆく生徒。 (こうして皆、戦いの虚しさを学んでゆくのね。きっと) とか無理矢理にでも良い方向で解釈するしかないルイズも、とぼとぼと部屋に帰る。 「で、今度は何をやってるの?」 自分の使い魔が見せたあまりの弱さにしょんぼりしながら自室に帰ると、ダッパ君と小鬼達がなぜか縫い物をしていた。 ――いらなくなったテーブルクロスをもらったので、軍旗をつくってます―― 「軍旗なんて作ってどうすんのよ。あんな弱いのに」 ――『小鬼旗手』が軍旗をふると、小鬼のかいひが1アップします―― 攻撃を避けやすくなるらしい。1だけ。スズメの涙程だけ。 あと持ち寄ったガラクタをいじっている小鬼も居る。 ――『小鬼楽団』をけっせいします、HPが1ふえます―― ちなみに小鬼の基本HPは1なので、なんと二倍に増える。 ワルキューレに殴られても6回に1回ぐらいは一撃で死なないかもしれない。 ――『小鬼旗手』と『小鬼楽団』で『小鬼司令部』がこうちくできます―― 正直、無駄な努力だと思う。 小鬼が百匹集まりでもしなければ、ギーシュのゴーレムには勝てそうに無い。 「もう戦うとか考えるの止めなさいよ。クロビスもアンタも弱っちいんだから。 そもそも、小鬼っていう種族そのものが徹底的に弱いんだもの。 クロビスやダッパ君が死ぬ前に無謀な挑戦は止めた方が良いと思うわ。 王国運営とかも含めて」 ――それでも小鬼はすすむのをやめたらしんでるよーなモノですから―― 諦めるように言うルイズに、ダッパ君は迷いの無い瞳でそう答えた。 ぞんざいに二重丸を書いて中を黒く塗りつぶしたような目だけど、それだけにまっすぐでブレの無い瞳。 小鬼はすぐに死ぬ種族で、戦っても死ぬけど戦わなくても死ぬ。 でも生きる事が戦いの世界で、けれどこの弱過ぎる生き物は確かに生き抜いてきたのだ。 だから、そう。彼等は決してあきらめない。 自分がダメでも、次の小鬼が、いつかきっと目標を達成すると信じている。 自国がダメでも、次の王国が、いつかきっと、目指す何処かにたどり着くんだと。 だから小鬼という種族は百万迷宮最弱で―――実はとっても、とっても、強いのだ。 「新王国「古代路地裏連合マジカル小鬼同盟」を建国するぞー!」 例によってクロビスの気勢を上げる元気な声が窓の外から聞こえてきた。 マジカルってなんなのだろうとか、そんなどうでも良い疑問が過ぎる。 まぁどうせサイコロ振って決めたのだから意味など無いのだろうけど。 意味が無くてもかまわない。勝てない事になど慣れっこだ。 それでも立ち止まらず、進化と変化を繰り返し、したたかに、たくましく、ちゃっかりと。 「明日はリベンジだー!」「「「「「おー」」」」」 学院の隅、掘っ立て小屋の王宮で『小鬼小王』が気勢を上げる。 頑張ろうとルイズは思った。 頑張って諦めず、魔法を使えるようになるのだと。 これまで以上に真面目に授業も受けて、あとお金も貯めて、転職所を建てるのだと。 そして必ず魔導師になるのだと、二つの月に誓うのだった。 おまけの用語説明コーナー『百万迷宮の歩き方』 【施設】 王国内に建造できる様々な効果をもった建物。 過半数が固有のレベルを持ち、隣接させて同じ施設を建てる事でレベルアップする。 『貧民街』は過剰な国民を詰め込む事が出来る施設。 『実験室』はそのシナリオ限りのアイテム一個を手に入れる事が出来る。 ルイズ垂涎の『転職所』は、キャラクターの職業を変更する施設。 宦官から貴族になったり、魔導師から怠け者になったりも出来る。 性別が女なのに宦官とか、宦官から転職すると「生える」とか、 職業が二つ持てる従者が働き者/怠け者になるとか、百万迷宮の職業事情は謎で一杯。 【ファンタジーなめんな】 携帯電話だけでなく、住民台帳やクレジットカード、保険に時計に徹甲弾なんてアイテムもある。普通に。 レアアイテムになるとチェーンソウにカメラ、果ては蒸気甲冑に機械の身体なんて物まで。 上級職業にアイドルとプロデューサーとか、極道とか委員長が居たり、 暴走列車にハネられる、大名に無礼打ちされる、47人の侍に夜襲を受ける、 マヨネーズに襲われる、ワー妹に食われる等、素敵な体験が出来る世界・百万迷宮! つくづくファンタジーなめんな。 前ページ次ページルイズ・キングダム!!